定期点検・日常点検
定期点検
自動車には走行距離や時間の経過とともに劣化・摩耗する部品等が数多く使用されています。マイカーに長く乗るためには、適切なタイミングで部品交換を含めた保守管理を行っていかなければなりません。定期的な点検整備を怠ると、走行中の故障や燃費の悪化、さらには重大な事故を起こす可能性もあります。
道路運送車両法では、マイカーのユーザーに対して点検整備の実施を行い、安全に公道を走れるように自動車を良好な状態に保つことを義務づけています。定期点検では、専門的な知識・技術が必要なので、国の認証を受けた整備工場に依頼することもできます。
定期点検は車種や用途によって時期、点検項目数が異なります。
ただし、自家用乗用車の場合、12ヶ月点検で27項目、24ヶ月点検で57項目の点検が定められています。なお、この定期点検は法令で定められ、車を使用する人の義務になっていますが、罰則規定はありません。しかし、故障や事故のリスクを減らすために整備工場等に依頼することをお奨めします。なお、24ヶ月点検は車検と同時に行うのが一般的です。
車検と定期点検の違い
車検と定期点検は違うものです。車検(自動車検査登録制度)は、車が安全性や排出ガスなどの保安基準に適合しているかを一定期間ごとに検査するものです。一方、定期検査は故障やトラブルか起きないように、事前に点検・整備するものです。故障やトラブルになりそうな箇所を事前に点検することで、トラブルを防ぎ、安全な運転走行ができるようにするために行います。車検に合格したからといって、点検・整備(定期点検)をやらなくてもいいということにはなりません。
点検はカーオーナーの義務
車種・用途ごとの点検時期と点検項目
法定点検(定期点検)は法律で定められた点検で、車が故障なく安全に走れるかどうか、車のユーザーがその点検の義務を負うものです。点検期間や点検項目は以下の表のように定められています。
対象自動車 | 定期点検の時期 | 点検項目数 |
---|---|---|
自家用自動車・軽自動車 | 1年ごと | 27項目(※11項目) |
2年ごと | 57項目(※18項目) | |
中小型トラック・レンタカー | 6ヶ月 | 22項目(※5項目) |
12ヶ月 | 83項目(※7項目) | |
バス・トラック・タクシー(事業用) 大型トラック(自家用)、レンタカー(乗用車以外) |
3ヶ月 | 50項目(※16項目) |
12ヶ月 | 100項目(※16項目) | |
被牽引自動車 | 3ヶ月 | 23項目(※6項目) |
12ヶ月 | 36項目(※6項目) | |
二輪自動車 | 1年 | 33項目(※11項目) |
2年 | 51項目(※11項目) |
※走行距離が規定以下で、前回点検を行っている場合、点検を行わないことができる項目数。
日常点検
信頼できる整備工場にクルマのことをお任せするのと同時に、ドライバーは安全走行のために日常点検整備や定期点検整備など適切な保守管理を行う必要があります。自動車の専門的知識がないからといって日常点検を怠ると、トラブルの原因になります。ちょっとしたトラブルも大きな事故につながりかねないので、日ごろから自分で点検をするように心がけましょう。とくに長距離ドライブ前などは欠かさずに行いましょう。
これだけはやっておきたい車の日常点検
点検のポイントは、まずボンネットを開けてエンジンルームをチェックします。ブレーキ液、バッテリー液、エンジンオイル、ウインドウォッシャー液などが不足しているか確認します。次にクルマのまわりです。タイヤのヘリ具合やランプの点灯状態を確認します。もしタイヤにヒビが入っていると破裂する可能性もあり、オンにしてランプが点灯しないのも危険です。最後に運転席での点検です。ブレーキペダルの踏みしろやエンジンのかかり具合、ワイパーの作動状況などを確認します。すべてやるのは面倒だと思われるかもしれませんが、習慣にしてしまえばそれほどでもありません。
マイカー日常点検15項目
【ボンネット内】
- ブレーキ液の量
- 冷却水の量
- エンジン・オイルの量
- バッテリー液の量
- ウィンド・ウォッシャー液の量
【外回り】
- ランプ類の点灯・点滅
- タイヤの亀裂・損傷の有無
- タイヤの空気圧
- タイヤの溝の深さ
【運転席】
- エンジンのかかり具合・異音
- ウィンド・ウォッシュ液の噴射状態
- ワイパーの拭き取り能力
- ブレーキの踏み残りしろと効き具合
- 駐車ブレーキの引きしろ(踏みしろ)
- エンジンの低速・加速状態
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